メルカリの独自ルールについて
皆さんは「フリマアプリ」のメルカリを利用されたことがあるでしょうか?
不用品などを必要としている人に直接、売却することができる便利な手段として近年、脚光を浴びているフリマアプリのメルカリですが、ユーザーが増えて認知度があがることで、さまざまな問題点も指摘されています。
そのうちのひとつが「独自ルールの押しつけ」です。
メルカリには運営会社があり、ユーザーは利用する際の会員登録で、運営会社が定めた利用規約に同意しなければなりません。
そのため、メルカリを利用しているユーザーはこの利用規約をもとに、個人間の取引を進めなければなりませんが、なかには利用規約に書かれていない事柄を、「独自ルール」として設け、他のユーザーに強要するという人もいます。
今回はフリマアプリで最もユーザー数の多いメルカリでよく見かける「独自ルール」を3つ上げていきたいと思います。
独自ルール「その1」 即購入禁止
メルカリでは出品された商品が公開されていれば、ユーザーの誰もが購入することができます。「購入手続きに進む」のボタンを押し、手続き画面から支払い方法などを設定すれば、あとは購入ボタンを押すだけで商品を購入することができます。
即購入とはこうした手続きを、出品者に連絡なしに進め、そのまま購入することを言います。メルカリでは商品を購入する際はこのように即購入するのが一般的ですが、一部でこれを禁止しているユーザーがいるのです。
こうしたユーザーは購入の手続きをする前に、商品ページにあるコメント欄から「購入していいかどうか」を確認すること求めます。
自分で出品しておきながら、なぜ確認させる必要があるのかと疑問に思う方もいるかもしれませんが、その理由として多いのが、「他のフリマアプリでも同時出品しているから」です。他のサイトで売れてしまっていることに気づかないまま、メルカリでも売れてしまっては、在庫は一つしかないので困ってしまいます。
こうしたことを防ぐために事前に購入の確認を求めるわけです。
ですがメルカリのガイドでは「独自ルール」を設けることは基本的に、トラブルの原因となるため好ましくないと明確に記載されています。
それでも明確に規制されているわけではないため、即購入禁止の「独自ルール」を設ける人は今でも一定数存在します。
他にも即購入を禁止する理由として、「購入者を選別したいから」という人もいます。
購入したい商品が複数出品されている場合、購入者は出品者を選んで、好きな出品者から購入することができますが、出品者は商品を出品している以上、購入されたらどんな購入者であろうと必ず取引をしなければなりません。
しかし即購入禁止にすることで、コメントでの購入の承認の段階で気に入らないユーザーからの購入を拒否できてしまいます。過去の取引での評価が良くないユーザーとの取引はできれば避けたいと思う人はたくさんいるでしょうが、そうした感情を「独自ルール」として押し付けてしまうユーザーも存在するのが現状です。
購入者は即購入禁止の「独自ルール」を無視して、即購入してしまうこともできますし、規約上もそうした行為はまったく問題ありません。ですが、ガイドに記載されているとおりトラブルの原因にもなりますし、それが理由で悪い評価をつけられてしまう可能性もあることを考えれば、「独自ルール」を設けている出品者から強引に即購入することは避けた方が良いでしょう。
メルカリの次に利用者数の多いラクマでは最初から「購入申請」という制度を設け、出品者の承認なしには商品を購入できないように設定することもできます。
商品に「購入申請」の制度を設けると、商品自体が売れにくくなるものの、運営会社の公式の制度なのでトラブルの心配が少なくなります。
即購入禁止の「独自ルール」を設ける人が、これ以上増えたりした場合は、メルカリでもこうした制度を設ける必要になってくるかもしれません。
独自ルール「その2」 いいね!禁止
ユーザーは他のユーザーの商品にいいね!をすることができます。これはメルカリに限った話ではありませんが、このいいね!の機能は自分が気になった商品をいいね!することによってマイページの「いいね!一覧」に保存できる機能です。他にもいいね!した商品が値下げされたり、コメントが付いたりすると通知を受け取ることができるメリットがあります。購入しようかどうか少し検討したいという場合や値下げされたら購入しようと考えているなどの理由から、気軽にいいね!をする人も多いですが、一部にはこうしたいいね!を勝手に禁止しているユーザーが存在するのです。
登録して間もないユーザーや出品経験の浅いユーザーなどは、いいね!が付くことは自分の商品に興味を持ってもらえているということで嬉しく思う人もいるかもしれませんが、いいね!を禁止するユーザーは出品した商品にいいね!がたくさん付くことを良く思わないのです。
その理由として自分が最も多いと感じているのが、「もどかしい」からです。
いいね!を禁止するユーザーの禁止を伝える文言には「購入意思がないいいね!はご遠慮ください」などと書いてあることが多いように思います。
自分は出品した商品にいいね!が付いたら嬉しいと思うタイプなので、この「購入意思がないいいね!」という文言には違和感を覚えます。
「購入することを検討しているからいいね!をするのでは?」
と思ってしまうのですが、いいね!禁止の人はいいね!がたくさん付いているのになかなか売れないという状態をもどかしく感じているのでないでしょうか?
確かに「検討しています!」という人が何十人もいれば、一人くらい購入してくれてもいいのではないかと思う気持ちも分からなくありません。
しかし、いいね!機能はメルカリの公式の機能であるため、これを禁止するというのもガイドから照らし合わせればあくまでも「独自ルール」でしかなく、あまり好ましいとはされていません。正式なルールでない以上、即購入禁止と同じように無視していいね!することもできますが、いいね!した人のユーザー名は出品者に通知されるため、いざ後から購入した際にトラブルとなる恐れがあります。
悪質なユーザーになると、いいね!禁止の「独自ルール」を無視していいね!したユーザーにコメントで購入を強要するなどという事例もあるようです。
いいね!を嫌うのは感覚の問題ですが、あまりに行き過ぎた行為は今後、取り締まりを強化する必要があるのかもしれません。
独自ルール「その3」プロフィール必読
この独自ルールはこれまで紹介した2つの独自ルールと比べ、初心者や神経質ではない人でもやってしまいがちです。これまでの2つが今現在、存在しているシステムを無視するという性質だったのに対し、今回のプロフィール必読は特定の行為を強制するものとなっています。まず今回の「独自ルール」の対象となるプロフィールとは何かということを説明したいと思います。
プロフィールとは自分のアカウントのマイページにある自己紹介文のようなものです。出品している商品ページや、取引ページのユーザー名の部分をタップすると、そのユーザーのマイページを見ることができます。
このプロフィールはあくまで自己紹介のようなものなので、取引の際でもプロフィールを確認しなければいけない義務はありません。確認するのが面倒なひとはプロフィールを見ずに商品を購入したりしても問題ないわけです。
にもかかわらず一部のユーザーは商品を購入する際は必ずプロフィールを見るようにと商品説明などに記載している人がいます。
その理由としては取引の際の注意点や、他の独自ルールを相手に伝えたいというのが多いと思います。
この「独自ルール」は1や2で紹介したものと違い、ユーザーの個人的な都合というよりは取引を安全にスムーズに終えたいという思いからきているのではないかと思っています。
なので自分自身もプロフィールを必読にしたくなる気持ちはよくわかります。
しかしメルカリのガイドにもとづけば購入者はプロフィールを見なくても問題ないですし、実際にプロフィール必読と書いてあっても、読まずに購入するユーザーもたくさんいるようです。
そうした現実がある以上、ユーザーが勝手にプロフィール必読の「独自ルール」を設けることは、安全でスムーズな取引を阻害し、設定した側の意図とは逆効果になってしまうリスクも高いわけです。
取引における注意点や相手に伝えたいことは、できる限り商品説明に記載するようにし、ガイドに沿った取引を進めることが、スムーズな取引の鍵だと言えるのではないでしょうか?
まとめ
いかがだったでしょうか?
メルカリには自分の感覚や価値観を貫き通して、自分のペースで利用したいユーザーもいれば、他のユーザーとの交流を楽しむことを目的の一つとしているユーザーもいます。
いろいろなタイプや価値観のユーザーがいることは仕方のないことですが、やはり他人が開発したシステムをアプリとして使用しているからには、最低限のルールやマナーを守ることが、気持ちの良いシステムの利用につながってくるでしょう。
トラブルの原因を完全に取り除くことは難しいですが、まずは自分自身が自分の頭で考えて、相手を思いやりながら利用することがメルカリの質の向上に繋がるのだと思います。
今後もメルカリが使いやすいアプリへと発展してくのを期待したいと思います。